Blog

2020/08/26 15:18


のし・のし掛けとは?


のし(熨斗)とは、結婚式の内祝いなどフォーマルな贈り物のシーンで添えられる飾りのことを指しています。一般的にはのし紙自体が「のし」と思われがちですが、正確には「のし」はのし紙の中央右上にある飾りのことを指しています。元来は「掛け紙」の上に「水引」と「のし」を添えていましたが、近年は簡易化が進み紙面に「水引」と「のし」のデザインが印刷されることがほとんどとなりました。実際に贈答品にのし紙を利用すること自体は「のし掛け」と言います。 のしはもともと鮑(あわび)を薄く熨して作る鮑のしから始まっています。鮑(あわび)は長寿を示す縁起物とされており神事などで奉納される際に贈答品に添えられていたとされています。


のしは必要?


贈り物にのしは必須というわけではないので、かわいいラッピングや素敵な包装紙で包んでお贈りするのでも問題はありません。 しかし、日本では贈り物の伝統的な包装方法としての歴史がありますので、目上の方やフォーマルな場では間違いないかと思われます。また、のしはひと目でお祝いの内容や贈り主がわかるのも特徴的です。


のし紙の構成



結び方の種類

大きく分けて「何度もあってほしいもの」「一度きりであるべきこと」の2つに大別されます。

蝶結び


蝶結びは何度も結び直すことができることから「何度もあってほしいもの」に使います。一般的なご祝儀やお礼などお祝いごと全般で使います。しかし、何度もあってほしいことに使うため弔事やお見舞いや婚礼などで使用するのはNGです。

結び切り


結び切りは固く結ばれ、ほどくことが難しい結び方です。人生において「一度きりであるべきこと」や「二度と繰り返すべきでないこと」を表現しているため弔事やお見舞いや婚礼などで使用します。

あわじ結び(鮑結び)


あわじ結びは「結び切り」と同じおなじく解くのが難しい結び方です。そのため、同様に弔事や婚礼などで使用することができます。 関西以西では祝い事全般で広く使用されています。

紐の本数

水引の本数は3本・5本・7本・10本などがありますが、一般的には5本を基本としています。 5本を基本とするのは中国古代の学説である「五行説」が由来とされており、「自然や人間などの万物は5つの元素から成り立っている」という考えから来ていると言われます。 また、水引を結ぶ時の本数は「奇数」とされています。こちらも中国の「偶数は陰、奇数は陽」という陰陽説から来ていると言われていたり、「割り切れない数であるから」など諸説あります。 10本は奇数ではありませんが、5本×2という考え方で、より豪華に飾り付けるという意味で利用されます。

紐の色

【慶事】

・紅白 結婚式などの主におめでたい場(慶事)は一般的に紅白の水引を使うことが主になっています。 紅白以外であると赤金・金銀なども使用されます。 ・赤金 赤金の水引は主に神社で扱われるお札や、正月の門松などに使用されます。 ・金銀 主に結婚祝いや結納に対して使われます。その他長寿祝い、還暦祝いや新築祝いなど豪華にしたいときに用います。

【弔事】

・黒白 主に葬儀で使用される水引は黒白となっています。 基本的には全国同様に使用されます。 ・黄白 法事、法要などで特定の地域で用います。 主に京都を中心に関西地域で使用するとされていますが、 地域により細かい使い分けがありますので、 心配な方は同じ地域の方に確認するとよいでしょう。

【その他】

・赤棒 水引が省略された形で、記念品、賞品、粗品などを送る場合に用います。

表書き

表書きとはのし紙の上段に書く、贈り物の目的に関する記載のことを指します。入学、成人、出産などの一般的な祝い事であれば「御祝」、結婚の祝いであれば「御結婚御祝」や「寿」などを記載したりします。 記載する場合はのしや水引にかぶらないように気をつけましょう。

名入れ

名入れとはのし紙水引の下に名前を記載することです。ここに記載するのは贈り主の名前を記載します。 職場などの場合は年齢や職位が上の方を右から順に書いていきます。 ご夫婦など男女連名の場合は、男性が右・女性は左です。 特に順位が無い関係の場合は、五十音順に記入していきます。 関係者があまり多くなる場合は「◯◯一同」や「有志一同」などまとめて記載する場合もあります。

Blogトップへ